電気工事士にブレーカーの交換や増設を依頼するときのポイント

 

ブレーカーは、電気を安全に使用するために各家庭に設置されています。

 

しかしブレーカーが古くなったり、使用する機器が増えたりしたときには、ブレーカーを交換したりアンペアを増やしたりしなければなりません。

 

ブレーカーは定期的に交換が必要で、交換するときには電気工事士に頼む必要があります。

 

この記事では、ブレーカーを交換する時期やかかる金額、優良な電気工事士の選び方などを紹介します。

 

ブレーカーを交換するときには電気工事士に依頼する

ブレーカーが古いので新しくしたいときや、契約アンペアを変えたいとき、コンセントの電圧を変えたいときはブレーカーの交換作業が必要です。

 

ブレーカーの寿命は約10年程度といわれています。

 

ブレーカーが古くなると、頻繁に止まってしまったり、漏電したときに止められなかったり、異音や熱が生じたりするケースもあります。

 

古いブレーカーを使用し続けると、漏電や火災のおそれもあるので、寿命が近くなったら電気工事士に頼んで交換したほうが良いでしょう。

 

ブレーカーの契約アンペアの大きさとは、一度に使用できる電気の量です。

 

1DKのアパートで電気の使用が少ない家庭は20アンペアから30アンペア程度、家族の人数や家電が多く、電気の使用も多い家庭では40アンペアから60アンペア程度が目安になっています。

 

家族の人数が増えて、電気の使用量が増えたときや、電気を大量に使用する製品を導入したときには、契約アンペアを変更しなければならないので、電気工事士に依頼してブレーカーの交換を行いましょう。

 

また通常のコンセントの電圧は100ボルトですが、電化製品を多く使用する家庭では、電気工事士に頼んでコンセントの電圧を200ボルトに変えても良いかもしれません。

 

電気工事士にブレーカーの増設を頼むケース

ブレーカーには標準回路と専用回路があり、使う電化製品によって電気の回路が違います。

 

専用回路を持つ電化製品を取り付けるときには、ブレーカーに空きがあればその回路を使用できますが、空きがないときには、電気工事士に頼んで専用回路を増設する必要があります。

 

もしブレーカーに増設できるスペースがないときには、ブレーカー自体を新しく取り換えたほうが良いでしょう。そのときにブレーカーの容量にも注意しなければなりません。

 

もしブレーカーに空きがあっても、容量が足りないケースでは、電気工事士に依頼して交換が必要です。

 

ブレーカーの交換や増設の作業は、資格を持たない人ができる工事ではないので、電気工事士が行うことになります。電気工事士は利用者にしっかりとした説明と提案を行わなければなりません。

 

電気工事士がブレーカーを増設するときの金額の目安

電気工事士に頼んでブレーカーを増設するときには、分電盤内で分岐ブレーカーを増やすケースでは約4千円程度で、新しいボックスを設置して分岐ブレーカーを増やすと約8千円から1万円程度の費用が必要です。

 

また、分岐ブレーカーの電圧を切り替える工事では約2千円から3千円程度かかります。

 

さらにアンペアブレーカーを交換する工事では約6千円から8千円程度が目安です。なお、これらの金額は電気工事士の作業にかかる金額です。

 

これとは別に本体の金額や、電気工事士の出張費などが加算されます。さらに新しくコンセントを取り付けるときには、配線作業に約1万円から3万円程度かかります。

 

なお分電盤からコンセントまでの長さや、作業の内容によっても金額が異なるので、正確な値段が知りたい人は、電気工事士に見積もりを依頼しましょう。

 

ブレーカーを増設するときに注意すること

ブレーカーを増設しすぎない

家電製品を多く購入したので、回路を増やすためにブレーカーを増設したいと思っても、ブレーカーには使用できる量が決められているので、配電盤の容量を超過すると漏電する危険性があります。

 

そのため、不用意にブレーカーを増設することは避けましょう。

 

契約の内容を確認する

家庭に設置されているブレーカーは、左側に数字が書かれたアンペアブレーカー、中央に漏電遮断器、右側は多くのスイッチがあるブレーカーという配置になっています。

 

ブレーカーは使用できる電気の容量が決められています。

 

分岐ブレーカーの規格は15アンペアか20アンペアになっているので、問題はありませんが、既存の漏電ブレーカーやアンペアブレーカーは増設に対応していないケースもあります。

 

そのようなときには、契約電力の内容を考え直すと良いでしょう。

 

ブレーカーの固定は厳重に頼む

分岐ブレーカーに空きがないときは、追加で分岐ブレーカーを取り付けることになります。

 

電気工事士によっては、取り付ける空間がないからといって、追加のブレーカーを空中に浮かせたままにする人もいます。

 

しかし火災の原因になる可能性もあるので、ブレーカーをしっかりと固定するように依頼しましょう。

 

優良な電気工事士を見分けるポイント

ブレーカーの交換または増設を行うには、電気工事士の資格が必要です。

 

しかしブレーカー交換は頻繁には行わないので、電気工事士の選び方が難しく感じる人もいます。以下では電気工事士を選ぶときのポイントを紹介します。

 

建物のほかの設備にも詳しい人に依頼する

ブレーカーの交換や増設だけではなく、空調など住まいのほかの設備にも詳しい電気工事士に依頼すると良いでしょう。

 

住まいの電気配線は繋がっており、電気工事を頼むときに、ブレーカー以外の場所で不調や問題が生じていれば、電気工事士に直してもらえます。

 

住まい全体の電気設備の取り付けや手入れを1つの会社に任せられれば、メンテナンスが必要なときに異なる電気工事士に連絡して見積もりを出してもらわなくても済むようになります。

 

目立った問題がない場合でも、設備をプロの目線で判断して、取り替えや修理のアドバイスを受けられます。

 

見積もりが明瞭

ブレーカー交換の作業が終わってから、あとになって高額な請求をされるケースもあるので、前もって全体の作業でかかる金額を理解できるように、明瞭な見積書を作る電気工事士がおすすめです。

 

見積もりは口頭で金額を聞いてチェックするだけではなく、内訳が詳細に書かれた見積書を作ってもらいましょう。