電気工事士になるには、電気工事士の資格に試験合格しなければなりません。電気工事士の資格を持たない人が電気工事を行うことは法律で禁じられています。
また電気工事士の資格には第一種と第二種があり、第二種が一般住宅や小規模の店舗、第一種がビルや工場といったように、それぞれ作業が可能な範囲に違いがあります。
この記事では、電気工事士になるにはどのように資格を取れば良いのか、また電気工事士の仕事内容について紹介します。
電気工事士になるには資格が必要
電気工事士の仕事を始めたい人は、電気工事士の資格を取ることから始めましょう。電気工事士になるには何をしたら良いか考えている人は、まずは第二種の電気工事士の資格に挑戦すると良いでしょう。
第二種の電気工事士の受験者数は毎年増えていて、近年では全国でおよそ14万人以上が、第二種の電気工事士の資格を受験しています。合格率は約60パーセントから70パーセント程度で、毎年約5万人ほどの電気工事士が誕生しているといわれています。
もし、未経験でも電気工事士になりたいと悩んでいる人がいたら、まずは第二種の電気工事士を目指しましょう。
電気工事士になるには学校に通うのが一番
学校で学んでいなければ、電気工事士になれないわけではありませんが、電気工事士を養成する授業がある工業高校や高等専門学校、専門学校などで勉強すれば、電気工事に関係する専門知識が身に付きます。
このような学校では座学のほか、実習や試験対策なども学べるため、就職率が高くなる傾向があります。
そのほか、テストの対策として、通信講座を申し込んで勉強することもできます。他業界からの転職で電気工事士になるには、通信講座や専門スクールに通って、資格を取得するのが早道です。
電気工事士の試験と日程について
第二種の電気工事士の資格に合格するためには、筆記テストと技能テストのどちらにも合格しなければなりません。テストを受けるのに必要な受験条件はないので、誰でも受験できます。
学歴や年齢などに制限はありません。第二種の電気工事士は、上期と下期の年2回、テストの機会があります。毎年の傾向を見ると、上期は6月頃、下期は10月頃が筆記テストの日になります。
前もって申し込む必要があり、締め切りは筆記テスト日の2~3ヶ月前と決められているので、早めに手続きを完了しましょう。テスト勉強はまずは筆記テストの対策から始めましょう。
技能テストは、筆記テストを受けてから1~2ヶ月後に開催されるので、筆記テストのあとから対策を練っても間に合います。筆記テストは問題集を見てコツを掴めば、独学でも合格できます。
インターネットでは試験対策の講座なども紹介されているので、検索することをおすすめします。
電気工事士になるには就職先を見つける
資格がない時点で就職できるのかと疑問に思うかもしれませんが、無資格や未経験の人を募集している会社も多く、そのなかで資格取得支援を行っている会社も少なくありません。
実際にどのような求人があるか興味のある人は、無資格や未経験者の電気工事士の募集を見て調べてみると良いでしょう。電気工事士になるには、まず就職して見習いの工事士として働きながら資格の勉強をすることもできます。
電気工事士の資格を持っている人も、持っていない人も、入社したばかりのときは先輩の補助から始めることになります。そのため電気工事士になるには、先に就職先を見つけるのも1つの方法です。
現場の実務を覚えてから資格を取りたい人は、自分に合った求人を見つけると良いでしょう。
電気工事士になるには転職サイトを検索する
転職サイトは掲載数が多く、会社を比較しながら見られるので、自分に合いそうな会社を見つけやすいです。空いた時間にスマートフォンで検索できるので、電気工事士になるには近道でしょう。
サイトには写真が掲載されており、職場の雰囲気なども書かれているので、働くイメージが湧きやすいです。求人情報は毎日更新されているので、頻繁に確認すると良いでしょう。
電気工事士になるには職業安定所で探す
求職中の人は職業安定所で電気工事士の求人を探すことも可能です。ただ、給料面や待遇面の情報のみで、職場の雰囲気などがわからない場合がほとんどです。そのため、会社名をインターネットで検索して、自分で情報収集すると良いでしょう。
電気工事士になるにはアルバイトを見つける
正社員で働くことに自信がない人は、まずはアルバイトで電気工事の仕事を体験してみても良いでしょう。
電気工事士として現場に出て作業をすることで、現場の様子がわかったり、電気工事士の長所と短所がわかったりします。
電気工事士の資格を持っているとできる仕事
電気工事士の主な仕事は建設電気工事や鉄道電気工事です。太陽光発電など、最近は自然エネルギーへの注目が高まり、コロナ禍での通信設備や巣ごもり需要が原因で社会に大きな変化がありました。
エアコン工事の需要が増えたために、電気工事士の求人も増えています。また仕事だけではなく、趣味として自分で配線をいじりたい人もいます。
建設電気工事は、工場やビル、事業所、病院、住宅などの建設物の室内外の電気設備を統括したり、実際の作業を行ったりします。たとえばコンセントや照明器具の取り付けを行ったり、エアコンの取り付けを行ったりするのにも電気工事士の資格が必要です。
さらには、機械のシステム回路を修復したり、変電設備の配線を整えたりするなど、電気に関係する作業を行います。建物を建設するときには、電気配線の設計や施工、配電盤や電気設備の取り付けも行います。
また、リノベーション工事などで、新しく配線を整えたり、電気設備を取り付けたりするなど、仕事の量は多く、多種多様な作業を行います。
鉄道電気工事は、鉄道が安全に運行できるように支える仕事です。
鉄道に関係する電気設備は多く、世界でも指折りの正確な運行がなされている日本の鉄道では、電気を送る架線や信号システム、踏切、駅の照明や通信設備だけではなく、電力を供給するための発電所や変電所など、多くの電気設備が関係しています。
このような電気設備の施工や点検を行うのが鉄道電気工事です。